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キス釣り特集6月からはどこでもキス釣りが熱い

初夏を迎えたこの季節、魚の活性もだいぶ上がってきているようで、各地で釣果がどんどん上がっていますね。仕事に追われてなかなか自分の時間が取れない方は、かなりうずうずしている今日この頃ではないでしょうか。 
 

今月は、釣るにはこれからがベストシーズンの魚、海の女王と言われるキス釣りについて特集します。 

 

 キス釣りの魅力

キス釣りと言えば、みなさんもよくご存知な通り、海釣りの中でも最もポピュラーな釣りの一つではないでしょうか。キス釣り専用の船も出ていますし、砂浜からの投げ釣り、防波堤からのチョイ投げなど、海底に砂地のある場所ならば、この時期ほぼ間違いなく釣れる魚です。仕掛けもシンプルでアタリも取りやすい魚なので、初心者にとってもとても釣りやすい魚です。海辺ではファミリーやカップルでキス釣りをしている風景もよく見られますね。人生で初めて釣った魚がキスだったという人も少なくないかもしれません。

そんなキス釣りですが、実はどうして、かなり奥が深い釣りで、キスを専門に狙うマニアな人たちも多く存在します。なんと言っても、キス特有のあのプルプル引くアタリは結構興奮するものです。

それに加え、キス釣りの人気が高い理由がまだあります。それは、やはり食べておいしいと言うことでしょう。キスと言えば、魚の形そのものよりも、てんぷらを先に想像する人の方が多いかもしれません。キスの身はくせがなくとても淡白です。カラッと揚がったキスのてんぷらをサクッといった時にフワッと広がる上品な味がたまりません。また、キス釣りに必ず付いてくるオマケの魚であるメゴチも、てんぷらネタとして最高です。


釣って良し、食べて良しのキスについて、まずはどんな魚なのかをちょっと調べてみたいと思います。


キスの習性

シロギスと言う魚は、砂浜からの投げ釣りで釣れる魚として有名なだけあって、砂地に生息する魚です。と言うのも、夜寝る時は砂の中にもぐる習性があり、また、外敵が近づいてきた時や、びっくりした時にも身を守るため、砂の中に目だけ出してもぐってしまいます。日中は底から10cm~30cmぐらいの層を、エサを探して群れになって泳いでいます。エサはゴカイの仲間や、小さいエビやカニなどの甲殻類です。

釣りのポイントとしてはもちろん砂地ですが、砂地ならどこにでもいるわけではありません。エサを採りやすい根やゴロタ石、藻場周辺の砂地や、潮通しの良いかけ上がり、くぼみなど、砂地でも起伏のあるところに多く居ついているようです。

春先はまだ水深が深いところにいるので、釣り方としてはやはり遊漁船での船釣りがメインとなりますが、初夏を迎えて水温が上がってくると、産卵のために深いところから浅場まで出てくるので、遊漁船に乗らずとも、数釣りが楽しめるシーズンの到来となるのです。

キス釣りあれこれ

これからのこの季節、海開きするまではたくさんの投げ釣りアングラーで砂浜がにぎわっている光景をよく目にしますよね。投げ釣りの場合、いつもそうとは限りませんが、やはり投げる飛距離に比例して釣果もいいみたいです。遠投できればポイントも広範囲に探れるので、その分キスの群れを見つけやすいと言うことなのでしょう。投げ釣りマニアの人は、飛距離命みたいなところがあって、かなり道具にもお金を掛けていますし、それなりに遠投できるようになるには、腕っ節の強さとテクニックが必要です。

週末はいい天気になりそうだし、久しぶりに海の風に当たりたいな。せっかく海に行くなら釣りでもしてみよう。今の季節ならキスがよく釣れそうだな。けど道具もないし、飛ばせる自信ないから投げ釣りはちょっとなー。防波堤釣りも釣り場に着くのに時間かかるし、いい場所を押さえるには早起きしないといけないな。けど子供がいるから朝早くはちょっとなー。船釣りはお金かかるし隣の人とオマツリしたりすると白い眼で見られそうだから初心者にはちょっとなー・・・・など、バリエーションに富んだキス釣りですが、人それぞれいろいろと事情もあります。

手軽に釣れる今の季節のキス釣りですから、チョイ釣りを楽しみたい!けどどうせ釣りをするなら確実に釣りたいし、家族へのお土産になるぐらいの釣果がほしい!たくさん釣って彼女にいいとこ見せたいし、彼女にも楽しんでもらいたい!そんな方々にお勧めしたいのはレンタルボートを使ったキス釣りです。

キスのボート釣り

ボートであれば、どんな遠投マニアでも届かないような沖のポイントを狙えますし、海に出る時間も比較的自由です。手漕ぎボートでも、ちょっと漕げば500mぐらいの沖までは10分もあれば行けるでしょう。船外機船であればそれこそ自由自在にキスの群れを探して動き回れますね。小さいお子さんや女性がいる場合、トイレが気になりますが、自分が船長であるボート釣りであれば、いつでも好きな時に岸に戻ることができます。レンタル代も手漕ぎボートなら、一日借りて3,4千円ぐらいです。最近は免許不要の2馬力船外機付きのボートを貸し出しているレンタルボート屋さんも増えてきましたし、曳き舟サービスを行っているところもあります。

今の季節であれば、悪い条件が重ならない限り、飽きないぐらいにキス釣りが楽しめます。人によっては束釣り(100尾以上)する猛者もいます。


ボートでのキス釣りの場合、値段の張る道具も必要ありません。釣具店の店頭なんかで売られている、1000~2000円程度で買える竿とリールのチョイ投げセットでも十分釣れます。
 


キス釣りの仕掛けと釣法

次に仕掛けとその釣法ですが、ボート釣りの場合、主に使われるのが片天秤の仕掛けですね。リールに巻いてあるラインの先にオモリの上の部分を結びつけ、天秤の先には枝バリの付いた仕掛けを結ぶだけの簡単なものです。
他には、投げ釣りにも用いる仕掛けと道糸が直結した遊動式天秤仕掛けがあります。この仕掛けですと、キスが餌を咥えた感触がダイレクトに竿先に伝わってきます。
初心者でもアタリを取りやすいですし、チョイ投げにも対応できますので、こちらをおすすめします。
キスは基本的にアタリの取りやすい魚で、餌を咥えた時にプルプルっと子気味良い感触が伝わってきますが、アタリが取れない時も多く、いつの間にかかかっていたという時も結構あります。
その時は確実にハリが飲み込まれています。飲み込まれたハリをはずすのに手間取ってしまうと、いわゆる手返し(釣れた魚を取り込み、ハリをはずし、餌を付けなおして、再投入するまでの一連の動作)が悪くなります。その結果、釣果に響いてしまうので、なるべく飲み込まれないようにアタリの取りやすい仕掛けや竿を使いましょう。

遊動式天秤を買う時は必ず写真の下のもののように片方のわっか(折り曲げる方)が大きいものを選びましょう。でないと、より戻しの付いた市販の仕掛けを取り付けることができません。
 

天秤用の仕掛けは船釣り用のものが釣具店で各種売られています。
たまにフグの猛攻にあって、ハリを取られてしまうので、念のため多めに持っていった方が良いでしょう。


天秤仕掛けはボートの真下も狙えますが、どちらかと言うとボートからチョイ投げするのがよいでしょう。オモリが着底したら、少しずつラインを巻きとり、エサに動きを与えてキスを誘います。ボートから四方八方に投げられますので、狙う範囲が広く、数釣りに適した釣り方です。風がいい具合に吹いていたら、アンカリングせずに流し釣りをするのもいいでしょう。

その他には最近流行り始めた胴つき仕掛けがあります。これは仕掛けの一番下にオモリがあって、その上に枝バリを1,2本つけたものです。



この仕掛けはボートの真下を釣るのに適していますが、天秤仕掛けが数釣りに向いた釣り方であるのに対し、これは一発大物狙いの釣り方です。なぜ胴付きにするのかというと、キスの大物は根際にいることが多く、そういった場所を狙って釣る場合、天秤仕掛けだと根がかりばかりで釣りにならなくなります。胴付き仕掛けですと、エサが底を這ったりしないため、根がかりしにくく、真下に落としているので、竿に伝わってくる感触で底が砂なのか岩なのかがわかります。しかし確実に根際の砂地を攻めないと釣果が上がりませんので、これはどちらかと言うと上級者向けの釣り方ですね。ピンポイントの釣りなので、なにがしかのGPSツールや海底地形図が必要となってきます。

GPSツールにはGPS魚探や、ハンディGPS等がありますが、どれも高価です。
もしすでにスマートフォンをお持ちであれば、今の世の中便利なアプリやウェブサイトがありますので、スマートフォンを活用するのも一つの手です。

 

キス釣りの時間帯

これはキスに限った事ではありませんが、魚が釣れる頃合いと言うものがあります。
実際には、あまり気に掛けない人の方が多いのですが、気に掛けるのと気に掛けないのでは、確実に釣果に跳ね返ってきます。
前にたくさん釣れた場所で、また同じように釣りをしても全然釣れない時があります。特に海が荒れてたとか、赤潮や濁り水が出てたとか、はたまた海底火山が噴火したとかでもないのに釣れない時、それは確実に潮回りがよくないからです。

人間にもお腹がすく時間があるのと同様、魚にもエサを食べる時間、もしくはエサを探しやすい時間があります。
朝マズメ(明け方)、夕マズメ(日暮れ前)の方が日中より良く釣れるのは言うまでもないですが、やはり潮回りと潮時は抑えておきましょう。
狙い目はやはり潮の干満の差が激しい日(大潮)に、潮が動き始めた時と潮の流れがゆるくなってきた時です。

大漁時刻表PLUS  

また、それ以外にもいろいろ要素があって、確実に釣れる頃合いを推論するのは難しいですが、それはやはり過去の経験則に頼るのが一番です。
そんな経験があれば苦労はしないよ!と、言うかも知れませんが、世の中にはいろいろと便利なものがあって、自分であれこれ調べたりしなくても、その地域ごとに釣れる時間帯を予測してくれるツールがあります。
釣りの道具や仕掛けにこだわるのと同様、情報にもこだわるのが百発百釣への近道です。
よかったら、こちらを参考にどうぞ。

キス釣りのエサ

キス釣りのエサは言わずと知れた、海釣り定番のアオイソメ(アオムシ、朝鮮ゴカイ)かジャリメ(石ゴカイ)です。このエサはどこの釣具屋さんにもたいがいはありますし、エサの販売もしているレンタルボート屋さんにも置いてあります。値段的には、ジャリメがアオイソメの1.5倍ぐらいな感じです。水が澄んでいれば、動きのいいジャリメの方がキスにはよくアピールするようです。

ちなみにこの海のミミズ系の釣りエサですが、やはり女性はかなり苦手のようなので、女性と行く時はエサの付け役に徹しなければなりません。しかし、時代は変わり、今はバイオワームと言う、合成されたエサが出ており、それなりに釣れるようです。これなら女性にも扱えそうですね。また、このエサは活きエサのように動いたりしないので、臭いだけで魚を誘う優れものです。なので、このエサをハリの上に半分つけて、下には動きのいい活きエサをつけると釣果が伸びるかもしれません。

それからキスや外道のメゴチが釣れたら、活きがいいのを泳がせエサにして置き竿にしておきましょう。運がよければ大物のマゴチやヒラメが釣れるかも知れません。その時は紐を必ず竿尻に結び、もう片方を船のどこかに結んでおきましょう。そうしないと竿が一瞬のうちにシュボッと音を立てて水中に消えていくことになります。

キス釣りのレンタルボート店

最後に今この季節、キスを狙うのにとっておきのレンタルボート屋さんマル秘情報を紹介したいと思います。他とは違ってこのボート屋さんならば絶対キスが釣れるボート屋さんです。

といきたいところでしたが、実はレンタルボート屋さんは砂浜にボートを置いている場合が多く、そういったお店では、まさに店先にキス釣りのポイントがある場合が多いです。ですので、ここで紹介するまでもなく、どのレンタルボート屋さんでもほぼ間違いなく今はキスが釣れているはずです。

レンタルボート屋さんでボートを借り、出航する前には必ずお店の人からポイントの場所や釣り方をしっかり聞いておきましょう。
釣果を上げるにはこれが一番重要なポイントです。


そのようなわけで、今年は早めに梅雨入りしてしまいましたが、晴れ間を縫ってキス釣りに出かけてみてはいかがでしょう!
キスは漢字で魚偏に喜ぶと書いて「鱚」です。まさに喜びの魚!英語に訳せばPleasure Fish!(本当はSmelt Whiting)。
今月はキス釣りに行って、みんなで喜びを分かちあいましょう!


釣りの超素人が、初めてキスのボート釣りに挑戦した体験レポートはこちら!



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